【医師監修】これってアトピー?そんなときにお肌のためにできることをわかりやすく解説

最終更新日:
【医師監修】これってアトピー?そんなときにお肌のためにできることをわかりやすく解説

急なお肌の変化による痒みや乾燥…「アトピーかも?」という時にどの様に対処したら良いのでしょう?

実際、アトピーについては解明されていない事が多々あり、原因も環境や体質、ストレス、様々な要因が考えられています。

 

まずは皮膚科に相談してみる事が一番なのですが、忙しいし、症状が軽いので出来る事があれば試してみたい。

日ごろのスキンケアで出来る対策を知りたい!という方もいらっしゃるでしょう。

 

そこで今回は、皮膚疾患の治療に長けた専門医師監修のもと、お肌の状態を改善するために出来ることをご紹介させていただきますので、ご自身のお肌に合った対策を見つけ、美肌を目指してくださいね!

これってアトピー?

急なお肌の変化、お肌が乾燥している、炎症を起こしている。

これってアトピーかも?といったとき、どのようなスキンケアを取り入れ、何が原因で注意したら良いのかを調べたので、ぜひご参考にしていただければと思います。

アトピーってどういう状態?

では、アトピー性皮膚炎ってどういった状態なのでしょうか?

 

簡単に言ってしまえば、アトピー性皮膚炎とは皮膚のバリア機能が低下している状態です。

 

正常な皮膚は角層の上を皮脂膜が覆い、お肌を守ってくれています。

皮脂という言葉に敏感になってしまう方もいるかと思いますが、実は皮脂腺から分泌される皮脂と角層によってお肌は守られているのです。

 

皮膚のバリア機能が低下したお肌はというと、乾燥し、角層が剥がれ易くなっており、刺激物質やアレルゲン等が侵入し易く、炎症を起こしやすい状態になっています。

とはいっても、アトピー性皮膚炎の要因は様々であり、解明されていない事が多々あります。

 

対策として出来る事は主に以下の3点。

 

皮膚を清潔に保つ

保湿をし、お肌を潤す

炎症を抑える

 

スキンケア以外にもダニやアレルゲン等のアトピーの悪化要因への対策も重要です。

 

アトピーのお肌に出来ること~保湿編~

アトピーのお肌に出来ること~保湿編~

アトピー対策でパッと頭に思い浮かぶのは保湿用の塗り薬と皮膚の炎症や湿疹を抑える塗り薬。

これで乾燥したお肌を潤し、炎症を抑えていくのですが、皮膚が乾燥した状態だとアトピーは治りにくく、症状を悪化させてしまう事もあるので、今回ご紹介させていただくのは保湿力のあるアトピー化粧品

 

保湿と言っても色々な種類の保湿剤があり、水分やセラミドを補うもの、水分の蒸発を防ぐもの、クリームやローション、軟膏と言った様々な種類があります。

 

ただ、保湿に良さそうだけどあまり効果の無いものもあるので注意が必要です。

 

例えば、ヒアルロン酸やコラーゲンの入ったスキンケア。

ヒアルロン酸やコラーゲンが真皮層にあるのは良い事で、望ましいことですが、表皮に塗っても保湿効果はあまり見込め無いみたいです。

 

また、アトピーで敏感になっているお肌に対して特に気をつけたいのは界面活性剤や防腐剤等のお肌のバリア機能やお肌の常在菌にとってダメージを与えてしまうもの

お肌の負担が少ないものを注意して選びましょう。

 

保湿は入浴後すぐに塗るのが効果的。

入浴後はお肌が水分を吸収している状態なので、すぐに保湿する事で水分が逃げないように皮膚に“ふた”をすることができるので、お風呂から上がったらすぐに保湿してくださいね!

 

それでは早速、アトピー化粧品で活躍してくれるスキンケア成分のご紹介をさせていただきます!

ヘパリン類似物質

まずはヘパリン類似物質の入ったアトピー化粧品。

ヘパリン類似物質とは、体内にある「へパリン」という物質と似た成分のこと。医薬品名はヒルドイド。

 

ヘパリン類似物質には「保湿」「血行促進」「抗炎症作用」があり、痒みや皮膚炎、アトピー体質に悩まされていて、保湿が欠かせないという方にオススメ。

 

ベタつきが少なく、乾燥肌の強い味方。

ワセリン特有のベタつきが気になる方にもオススメです。

 

但し、ヘパリンには血液が固まるのを抑える働きがあるため、出血しやすい持病のある方はご使用を避けてくださいね。

 

尿素

尿素は体内に存在する天然の保湿成分で、文字通り尿に含まれた成分。

 

えっ?っと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、ご安心ください。

尿だからといって臭いわけではありません。

 

尿素にはタンパク質を分解する働きがあるため、角質を柔らかかくする働きがあり、老人性乾皮症や角化症、魚鱗癬等の治療薬としても用いられ、乾燥し、角質が硬く、剥がれやすくなっているお肌の症状に利用されています。

角質を柔らかくするだけでなく、尿素は水との馴染みが良く、乾燥を防ぎ、潤いを保つ効果も期待出来ます。

 

セラミド

人のお肌に含まれた保湿機能をサポートしてくれる存在、セラミドは角層の細胞のすき間を満たし、細胞や水分をつなぎとめる役割があり、このセラミドが不足してしまうと肌のバリア機能が低下してしまいます。

 

ちなみに、このセラミドを生成するピークは赤ちゃんのとき!

その後は年を重ねることで減っていってしまいます。

 

アトピー性皮膚炎のお肌は炎症がない時でもセラミドと天然の保湿因子が不足しがちという事が知られているので、セラミドを配合したアトピー化粧品、セラミドの働きを守り、潤いを与えてくれるスキンケアを上手に取り入れ、お肌をケアしてあげても良いですね!

 

ワセリン

ワセリンは薄い油性の膜を作り、水分が逃げるのを防いでくれます。

石油からつくった化学物質という響きがなんとなくお肌に優しくなさそうですが、医学的にも生きてる細胞にほぼ害が無い事が証明され、火傷や擦り傷に塗っても異物反応を起こさ無いのでご安心を。

 

ワセリンはお肌に浸透しにくいというのが実は大きなポイント。

なんでも浸透すれば良いって事では無いんですよね。

 

ワセリンはお肌に蓄積しにくく、皮膚の自然治癒力に影響せず、乾燥から守ってくれます。

但し、塗りすぎには注意。お肌の水分を蒸発させる働きを邪魔しないように薄塗りを心掛けてください。

 

ちなみに、黄色っぽいワセリンと白色のワセリンがあるのですが、白色ワセリンの方が精製度が高く、不純物が少ないのでオススメです。

 

保湿というよりも保護剤といった役割で取り入れるのが正解です。

 

掲載日:
最終更新日:

CATEGORY