【医師監修】ビルベリーが目にいい、はウソだった?!視力回復効果の真偽を徹底解説

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【医師監修】ビルベリーが目にいい、はウソだった?!視力回復効果の真偽を徹底解説

テレビ、スマホ、タブレット、パソコンなど…

 

現代はさまざまな電子機器が急速に普及したことにより、非常に便利な時代になりました。

 

しかし、この素晴らしいテクノロジーはメリットだけでなく、デメリットももたらしました。

 

それはズバリ、「(遠方)視力の低下」

いわゆる「近視」です。

 

現在、視力の低下は世界中において深刻化しており、すでに世界人口の1/3は近視だと言われています。

 

では、一体どうすれば視力低下を防ぐことができるのでしょうか?

 

巷では、さまざまな視力回復法が存在していますよね。

 

特に有名なのは「ビルベリー(ブリーベリー)が目にいい」という噂。

 

アントシアニンという成分が目に良いということで未だに大人気ですが、本当に視力回復効果はあるのでしょうか?

 

そこで本日は、日本眼科学会認定の眼科専門医監修のもと、視力低下の原因と対策について解説してまいりたいと思います。

世界中で視力低下が急速に進んでる?!

現在、世界中において視力の低下はすさまじい勢いて進んでいます。

 

2012年の調査データにおける近視人口は、14億4000万人でしたが、約30年後の2050年には、世界人口の約半数となる47億5800万人にまで達すると推測されています。

 

特に、日本を含めた東アジアではこの傾向が顕著に表れています。

 

中国、香港、台湾、韓国、シンガポールでは、1950年代から2010年までの60年間で、20代以下の近視人口がなんと4倍にも増加。

 

1950年代は全体の20~30%だった10代の近視人口が、約80%にまでおよんでいるのです。

 

( 参照元:https://healthcare.jins.com/memamoru/article/1-2.html

視力の低下の原因は、「〇〇〇」!

視力の低下の原因は、「〇〇〇」!

では、なぜ一体こんなに急速に近視が進んでいるのでしょうか。

 

主な要因として挙げられるのは、やはり「デジタルデバイスの普及≒近くを見る時間の増加」です。

 

テレビ、パソコン、携帯電話 etc...

 

20世紀から21世紀にかけ、めまぐるしい勢いでデジタル機器が進化・普及してきました。

 

その中でも特に視力に影響を与えていると考えられるのが「スマートフォン」

 

ここ10年間で、スマホの普及率は急速に増加していますが、その影響で視力の低下に拍車がかかっていると考えられます。

 

なぜなら、四六時中近くを見ることになり、ピント調節筋が常に緊張した状態になってしまうからです。

ビルベリーは視力回復に効果的?

ビルベリーは視力回復に効果的?

では、一度進んでしまった近視は、回復することがあるのでしょうか?

 

近視で悩んでいる方の中には

 

「視力回復のためにビルベリーのサプリを飲んでいる」

 

という方も少なくないのでは?

 

この「ビルベリーは目に良い」という話は、きっと誰しも一度は聞いたことがありますよね。

 

では、ビルベリーのサプリを飲むことで、本当に視力回復することはあるのでしょうか?

近視のタイプは2種類ある?

実は、近視には大きく分けて2つの種類があることをご存知でしたか?

 

「仮性近視」「軸性近視」と呼ばれるものです。

 

まずはそれぞれの特徴について見ていきましょう。

近視のタイプ(1)仮性近視

近視のタイプ(1)仮性近視

まず挙げられるのが「仮性近視」と呼ばれるものです。

 

近くのものを見続けていると、ピントを調節する筋肉である「毛様体筋」が疲れて凝り固まってしまいます。

 

すると、ピントが近くに固定された状態で固まってしまうので、遠くが見えない状態、つまり近視になってしまいます。

 

ピントの調節がうまくいかなくなり老眼が進行したように感じることもあります。

目が疲れやすくなっていると言えるでしょう。

 

これは一時的に毛様体筋が疲弊していることが原因なので、緊張を取る点眼薬を使うと元に戻ると言われています。

 

しかし、こちらの状態は眼科医の中でも賛否があるものです。

あっても10歳くらいで自然にこの要素は少なくなると考えられています。

 

近視のタイプ(2)軸性近視

ふたつめは「軸性近視」と呼ばれるもの。

 

これが、ほとんどの近視と考えて問題ありません。

 

仮性近視は「毛様体筋が緊張してしまうこと」が原因でしたが、軸性近視の場合はまったく違います。

 

軸性近視は、成長や近くの見過ぎによって眼軸(眼球の奥行き)が後ろに伸びてしまうことが原因です。

 

眼球が伸びてしまうと何が起こるかというと、焦点が網膜(フィルム)で結べなくなってしまいます。

 

その結果、遠くが見えなくなってしまうのです。

 

仮性近視とは違い、「眼球の大きさが伸びてしまっていること」が原因なので点眼薬などで治すことはできません。

 

これには、先ほどお話しした「近くを見る時間の増加」と最近の研究で明らかになった「太陽の光を浴びる時間の短さ」が関係すると考えられています。

 

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