コロナウイルス感染拡大で注目を集める『布ナプキン』の種類と使用方法
生理用ナプキン、失禁用ライナー、おりものシート、子供用おむつ…
マスクやトイレットペーパーだけでなく、これらの製品もコロナウイルスの影響でどんどん店頭から姿を消しています。
コロナウイルス感染拡大への不安から、このような買い占めが全国各地で起こっています。
そして、その発端となったのはネットで拡散された「マスクとトイレットペーパーが同じ原料で作られているから品切れになる」という内容の投稿。
この投稿がきっかけとなり、トイレットペーパーだけでなく、生理用ナプキン、失禁用ライナー、おりものシート、子供用おむつまでもが買い占められる事態に陥りました。
しかし、報道の通りこの情報はデマ!!
とわかったときには時すでに遅し・・・
今でも深刻な品不足の状態が続いています。
そんな中、密かにひそかに注目を集めていたのが「布ナプキン」!
今回は、この「布ナプキン」について少しご紹介していきたいと思います。
「布ナプキン」を知っていますか?
「布ナプキン」とは…
布でできている生理用ナプキンのこと。
通常、紙ナプキンは不織布やドライメッシュなどが表面材に使われ、その中に吸収体と呼ばれる綿状パルプや吸水ポリマー、吸収紙があります。
そして、防漏材と呼ばれるフィルム素材や撥水性の不織布があり、ズレ止め材として合成繊維が使われています。
そのため再利用はできず、使い終わったら小さく丸めて捨てます。
これに対して、布ナプキンはネル生地を重ね、パイルや透湿性防水布を内側に挟んだ構造になっているため、布についた経血を洗い流し、再利用することができるのです。
布ナプキンの種類
布ナプキンの種類は大きく分けて以下の4つ。
一体型
プレーン
ホルダー
パット
一体型
布ナプキン初心者の方におすすめ!
吸収体と防水布が内蔵されているタイプのナプキンなので、通常の使い捨てナプキンのようにショーツに1枚装着するだけで簡単に使うことができ、羽の部分があるためショーツにしっかりと固定することができ、ズレてしまう心配もありません。
プレーン
ハンカチのような四角形の布のナプキン。
布を2つ折りや3つ折りにして畳んで使います。
形や厚みを自由に変えることができるので、その日の経血の量や体調に合わせて使い方や組み合わせを変えて使うこともできます!(ホルダーと組み合わせて使うこともできます)
ナプキンが汚れたら、その面を内側に折り込んで、きれいな面を表面にして使います。
何度でも折り返すことができるので、ナプキンを交換する必要がありません。
ホルダー
吸収体と防水が別々になっているタイプです。
吸収体として、プレーンやパットを防水機能のあるホルダーに重ねて使います。
経血の量によって、プレーンやパッドを選びながら使うことができます。
パット
ホルダーと合わせて吸収体として使います。
形が決まっているので折り込む必要はなく、ホルダーの固定テープに挟むだけで簡単に使うことができます。
厚みがなくスリムなので、アウターにもひびきにくく使いやすいです。
他にも、おりもの用や使い捨て布ナプキンなどもあります。
布ナプキンのメリット
布ナプキンを実際に使っている人たちの声を聞いてみました!
とにかく蒸れにくく、かぶれにくい!
布ナプキンの多くは天然素材である綿・麻・絹などからできています。
そのため、適度な通気性があり、お肌にも優しいので蒸れやかぶれが起きにくいのが特徴です!
市販の使い捨てナプキンで歯、一晩中ナプキンを付けていると蒸れて赤くかぶれることも多かったという方も、布ナプキンに変えたことで夜も快適になったとか!
お肌が弱い人や、肌トラブルが起こりやすい人にはぴったりです。
あたたかいから体が冷えない!
市販の使い捨てナプキンには、吸収剤が含まれています。
この吸収剤の多くが、水分を含むと冷たくなる高吸水性高分子(ポリマー)で、「冷却ジェルシート」などに使われる成分とほぼ同じです。
そのため、湿度は高くて蒸れやすいのに、冷えているという、あの独特の不快感を生み出してしまうのです。
しかし、布ナプキンならすべて布だから、このような冷えを感じることはありません。
生理期間中だからこそ、“体の冷え”には気を付けたいですね。
不快なニオイが改善された
蒸れがなくなったことで、ニオイが気にならなくなった!という声をよく聞きます。
適度な通気性で、ニオイがこもることもないので、生理中も安心して過ごすことができますね!
生理痛が和らいだ!
先ほどご紹介したように、布ナプキンは経血を含んでも冷たくならないので、非常に冷えにくくなっています。
生理痛の多くは、体の冷えによって助長されてしまうので、その冷えが改善されたことで生理痛も改善したようです。
自分の体調を管理できるようになった!
メリットも多い布ナプキンですが、デメリットに手入れが面倒くさいというものがあります。
経血がついた部分を洗い流す必要があるためです。
しかし、自分で経血を洗うというこのひと手間によって、自分の体調を管理できるようになったと感じる人が多いようです。
経血の量や、おりものの色、ニオイなど…体の変化を感じる機会があることで、自然と体のサイクルを把握できるようになるのです。
布ナプキンの手入れの仕方
布ナプキンの手入れが面倒くさいという声もありましたが、実際どのような手入れが必要なのか、見ていきましょう!
布ナプキンを使う前に、必ず「予洗い」を行いましょう。
これによって衛生的に汚れを落とし、吸収力を上げることができます。
軽く揉み洗いする程度で十分ですが、洗濯ネットに入れて洗濯する方法でも大丈夫です。
布ナプキンをショーツにつけて使い、汚れが目立ってきたら汚れた面を内側にして丸めて持ち帰ります。
ニオイ漏れのない密封できる袋があると便利です。
持ち帰った布ナプキンは、アルカリウォッシュを使って洗っていきます。
~必要な物~
・アルカリウォッシュ(または洗濯洗剤など)
・つけ置き容器
~洗い方~
1.ぬるま湯でもみ洗い
40度程度のぬるま湯で、汚れた部分を押し出すように握ってもみ洗いをします。
ナプキンから出てくる水が透明になるまで行います。
2.つけ置きをする
水1.5Lに対してアルカリウォッシュを大さじ1杯ほどの溶液を作ります。
この溶液に、汚れている部分がすべて浸かるようにして、3時間~半日ほどつけ置きします。
3.乾燥させる
つけ置き容器から取り出して、汚れが落ちていれば乾かします。
殺菌効果のある天日干しがおすすめです。
※2のつけ置きをしても、汚れが落ちていなかった場合は、再度もみ洗いをしたり、洗濯ネットに入れて洗濯してみてください。
~注意したいこと~
熱湯での煮沸洗浄は生地を傷める可能性があるので、おすすめできません。
アイロンも同様に、生地を傷めてしまうことがあるので、低温でササっとかけましょう。
普通に乾燥機をかける場合は問題ありませんが、過度な乾燥機の使用は防水布の機能を低下させる可能性があるので、避けましょう。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、この情勢だからこそ注目を集めている「布ナプキン」についてご紹介してまいりました。
これまであまり認知されていなかった布ナプキンですが、環境や健康への意識が高まる中で、ここ最近では使用者が増えつつあります。
今後もコロナウイルスによる衛生用品の品薄や欠品などの影響を受けると考えられていますが、だからと言って過剰なまとめ買いは避け、状況に合わせた生活に適用する努力や積極的なウイルス対策(予防)など、ひとりひとりが意識を高めることでその分収束も早まるのではないかと思います。