【医師監修】加齢だけじゃない?目元にしわができる原因と対処法

最終更新日:
【医師監修】加齢だけじゃない?目元にしわができる原因と対処法

 新しい季節が始まる時、目元のメイクからチェンジするという方も多いのではないでしょうか。目元は見た目の印象に大きく影響します。そんな目元にいつの間にかできている「しわ」。トレンドのアイシャドウでメイクしても、目元にしわがあるといっきに老けた印象になってしまいますよね。鏡を見て「もうこんな歳になったんだなあ」とため息をついているあなた!目元のしわは加齢だけが原因ではありません。目元にしわができてしまう原因を知り、きょうからしっかりケアしていきましょう。

なぜできる?目元にしわができる原因

目元は顔の中でもっとも薄く、デリケートな部分です。美しい肌はよくゆで卵にたとえられますが、目元の皮膚は卵の薄皮と同じ程度の厚みしかないと言われています。

 さまざまな刺激に敏感に反応してしまう目元。何気ない行動や習慣が目元のしわを増やしているかもしれません。原因をしっかり把握し、正しいケアを探っていきましょう。

乾燥

「乾燥小じわ」という言葉があるように、乾燥はしわの代表的な原因のひとつです。目元の皮膚はとても薄く、潤いを長く保つことができません。皮脂を分泌する「皮脂腺」が少ないこともあり、顔の中でもっとも乾燥しやすいパーツです。潤いを失った肌はハリがなくなって縮んでしまいます。その結果しわができやすくなるのです。

紫外線

 ご存じのように、紫外線は肌の大敵です。紫外線はガラスをも通り抜け、肌の奥深くまで届きます。紫外線を浴びると肌のハリを支えている「コラーゲン繊維」や「エラスチン線維」がダメージを受けます。若い時であれば徐々に修復されますが、年齢を重ねると修復が追いつかなくなり、しわになってしまうのです。

目の疲れ

 長時間パソコンやスマートフォンを操作したり、テレビを見たりしていると目が疲れてきますよね。ほかにも、長時間コンタクトレンズを使用した時、寝不足が続いた時など、忙しい毎日の中で目の疲れを感じる場面は多いと思います。目が疲れると筋肉が緊張して目元の血流が悪くなります。血行不良を起こすと、肌のハリを保つのに必要な酸素や栄養素がうまく行き渡りません。その結果、肌がハリを失ってしわが目立つようになってしまうのです。

メイクとクレンジング

 アイシャドウにアイライン、マスカラ、つけまつげなど、目元を彩るメイクアップアイテムはたくさんありますね。顔の中でもっともデリケートなパーツなのに、特に濃いメイクになりがちなのが目元です。一日の終わりにアイメイクをしっかり落とせていますか?落としきれなかったメイクは汚れとして残り、肌に負担をかけ続けてしまいます。メイクをしっかりと落とそうとするあまり、ゴシゴシ擦るようにクレンジングするのも危険です。必要な皮脂まで奪われてしまいます。摩擦も肌にとっては大きな負担なので、ゴシゴシ洗いは厳禁です。

生活習慣

 私たちの肌は毎日の細胞分裂によって少しずつ生まれ変わります寝不足が続くと、細胞分裂を促す成長ホルモンが分泌されず、肌のターンオーバーが進まなくなります。

 寝不足以外にも、ストレス冷えは肌の血行不良を引き起こしますし、顔をしかめたり、眉間にしわを寄せたりする動きも「表情じわ」のもとになります。食生活の乱れも当然、肌には悪影響です。健康な肌を保つために必要な栄養素が不足すると、肌は元気をなくしてしまいます。敏感な目元の肌は真っ先に衰えて、しわができやすくなるのです。

今日からできる目元のしわ対策

今日からできる目元のしわ対策

 目元にしわができる原因がわかったら、さっそく対処していきましょう。いきなり高い化粧品を買ったり、高級なエステに通ったりする必要はありません。ハリのある目元を手に入れるには、日々の小さな積み重ねが大切です。

乾燥を防ぐ

 目がかゆい時や眠い時、目をこするクセがある方はいらっしゃいませんか?心当たりのある方は、今すぐにやめてください。「ちょっとこするぐらい……」と思うかもしれませんが、摩擦は目元の肌にとっては大きな負担になります。何度も触ると、ただでさえ少ない目元の皮脂と水分が奪われ、乾燥してしまいます。

 前髪が長めの方も要注意。まぶたにかかるほど前髪が伸びていると、目元の肌に負担をかけてしまうこともあります。短めに切るか、目元に触れないようにスタイリングしてください。

 薄い目元の肌はとにかく外部からの刺激に敏感です。目元の保湿に気を配っていても、自分で潤いを奪ってしまっては意味がありません。自ら乾燥を引き起こす行動に気をつけて、目元の皮脂と水分を守りましょう。

紫外線対策

 日差しが強い夏場や晴れの日だけでなく、紫外線は年中私たちの肌に降り注いでいます。少し外出するだけでも家に鍵をかけるのと同じように、外に出る時は必ず日焼け止めを塗りましょう。日焼け止めは目元にも使える、低刺激なものを選んでください。普段お使いになっている日焼け止めは、目元を避けて塗るように注意書きがあるかもしれません。刺激の強い日焼け止めは、かえってしわの原因になります。

 目元の紫外線対策にはサングラスもおすすめです。控えめなファッションをお好みの方は特に抵抗があるかもしれませんが、サングラスは目元を紫外線から守るお手軽なアイテムです。サングラスを選ぶ時にはデザインだけでなく、紫外線カット率にも注目しましょう。色が濃いほど紫外線カット率が高い、というわけではありません。メガネ・サングラスの専門店でおすすめの商品を尋ねてみてくださいね。目から入ってくる紫外線は眼精疲労を引き起こすほか、肌の日焼けにもつながると言われています。目と肌を紫外線から守るために、今年からサングラスをお出かけの必需品にプラスしましょう。

目を労わる

 パソコンやスマートフォンを長時間利用していると、目は痛いほど疲れてしまいますね。少なくとも、1時間に1回は目を休ませましょう。ドライアイやコンタクトレンズの不具合で目を細める動きを繰り返すのも、しわの原因になります。目の疲れや違和感にはすぐに対処してください。

 一日の終わりにはゆっくりと湯船に浸かって体全体を温め、ホットアイマスク蒸しタオルで目元の血行を促しましょう。その後は肌の保湿を忘れずに。目元の血行をよくするマッサージもありますが、摩擦で肌に負担をかけないように十分注意してください。

メイク落としは専用リムーバーで

 目元のメイク落としのポイントは「こすらず、素早く、丁寧に」です。他の部分と一緒に落とそうとせず、目元専用のリムーバーポイントメイク落としで丁寧に落としましょう。

 基本の落とし方をご紹介します。まずコットンにたっぷりリムーバーをしみこませ、まぶたの上に置きます。メイクが浮き上がってきたら、そっとなでるように拭き取ります。細かい部分は綿棒を使って丁寧に落としましょう。マスカラはコットンではさみ、力を入れないようにして下に滑らせます。ウォータープルーフのマスカラを使っている方は、ウォータープルーフ対応のリムーバーを選んでください。

 まずはお使いの化粧品と同じメーカーが目元専用のリムーバーを出していないかチェックしてみましょう。メイク落としが大変と感じる方は、お湯で落とせるマスカラなど、メイクオフの手軽さをウリにしている商品を探してみるのもいいかもしれませんね。

生活習慣を整える

 ハリのある目元を取り戻すには、良質な睡眠が不可欠です。毎日しっかり睡眠をとり、肌の再生を促しましょう。また、食生活の改善も若々しい肌を保つために必要です。肌の血行促進を助ける鉄分や、しわやシミの原因となる活性酵素を除去する抗酸化作用の成分を毎日の食事で補いましょう。

スペシャルケアで目元にハリ

 目元のスキンケアは、他の部分と同じようにしているだけでは不十分です。テカりやすいTゾーンと、皮脂腺が少ない目元を同じように保湿するのは無理があります。顔の中でもっともデリケートな部分である目元には、目元のためだけのスキンケアやトレーニングといったスペシャルケアが必要です。

 目元のしわ対策や保湿に特化したアイクリームは、スキンケアにぜひとも取り入れていただきたいアイテム。有効成分がしっかり入った低刺激なものを探してみてください。すぐにアイクリームを用意するのが難しい方は、コットンパックで目元の保湿を強化しましょう。また、ハリのある目元を保つためには、目の周りにある「眼輪筋」を鍛えるのも有効です。

まとめ

まとめ

 年齢を重ねると目元にしわができやすくなるのは、間違いありません。それは肌の保湿機能が低下して乾燥しやすくなったり、肌の再生力が弱まってダメージが残りやすくなったりするからです。乾燥や紫外線などの刺激は肌の衰えを早め、年齢に関係なく目元にしわを増やす原因になります。みずみずしい目元を保つために、毎日のスキンケアや生活習慣を見直してみてくださいね。

監修医師プロフィール

監修医師プロフィール

すずきこどもクリニック

院長 鈴木 幹啓

 

[経歴]

自治医科大学卒業
三重県立総合医療センター、国立病院機構三重中央医療センター、国立病院機構三重病院、伊勢赤十字病院、公立紀南病院での勤務を経て、すずきこどもクリニックを開院。

さらに、株式会社オンラインドクター.comの代表取締役も務め、医師と患者をつなげる病院検索サイト『イシャチョク』の運営も行う。

 

[所属学会・資格]

日本小児科学会認定小児科専門医
日本小児アレルギー学会
日本小児皮膚科学会
日本小児精神神経学会
(ケアマネジャー資格)
(日本老年医学)
(日本認知症学会)

 

[ホームページのご案内]

クリニック公式サイト

病院検索サイト『イシャチョク』

ウェルネスメディア『KARADAs』

掲載日:
最終更新日:

CATEGORY