【医師監修】あれ、風邪かな・・・?引き初めに摂りたいサプリメント成分5選
「あれ、なんだか喉がイガイガ…」
「軽い咳が出始めた…」
「ちょっと熱っぽくてだるい…」
体調を崩している暇もない現代人にとって、突然の風邪は本当に厄介。
そんなとき、一刻も早く治そうと風邪薬に頼っていませんか?
どうしてもつらいときは薬を使うのも必要ですが、体の負担を考えるとできるだけ頼りたくないもの。
そんなときは、まずサプリメントを摂って養生するのがオススメ。
風邪の引き始めだったら、しっかり栄養を補給することでそれ以上の悪化を防げることがあります。
そこで本日は医師監修のもと、風邪の引き初めに摂りたいサプリメントの成分をご紹介していきます。
風邪薬で風邪は治せない?
「なんだか風邪っぽいから、風邪薬を飲んで早く風邪を治さないと…」
そういって、すぐに風邪薬に頼ってしまう方はとても多いですよね。
しかし、「風邪薬は風邪を治すことはできない」ということをご存知でしたか?
風邪薬に期待できるのは、鼻水・咳・のどの痛み・熱などを一時的に抑える、「対症療法」です。
風邪ウイルスをやっつける効果はないので、風邪薬を飲んだからと言って、早く風邪が治るとは言えません。
本当の意味で風邪を治してくれるのは、自分の体が本来持っている「自然治癒力」のみです。
風邪薬は飲まないほうが良い?
そうなると浮かび上がってくる疑問が、「それなら、風邪薬は飲まないほうが良いの?」ということ。
しかしこれに関しては、「状況次第」としか良いようがありません。
たとえば、咳や鼻水が、あまりにも辛いとき。
ずっと長引かせておくと、体力を消耗してしまい、余計に炎症を悪化させてしまう原因になってしまうこともあります。
根本治療ではありませんが、風邪薬を飲んで症状を一時的に鎮めてあげることで、それ以上の体力消耗を防ぐことができます。
また、解熱剤に関してはせっかく体が体温を上げて菌と戦っているのを妨げてしまうので、できるだけ飲まないにこしたことはありませんが、39度を超えるような高熱でどうしても苦しいときは、解熱剤に頼って症状を緩和するというのも一つの手段です。
症状があまりにもひどい場合や長引く場合は、風邪ではない何かのウイルスにかかっているかもしれないので、病院を受診するようにしましょう。
風邪の引き初めはサプリメントを
「まだ本格的な風邪にまで至っていない」
「まだ薬を飲むほどでもない」
そんなときは、まずは栄養をしっかり補給して休むことが大切。
特に、サプリメントは風邪の引き初めの強い味方。
滋養をつけることで、風邪がそれ以上悪化してしまうのを防ぐ可能性もあります。
ここからは、風邪かな?と思ったときにぜひ摂りたいサプリメントをご紹介したいと思います。
おすすめのサプリメント成分(1)マルチビタミン
突然ですが、「ビタミン」ってどんな栄養素のことを指すかご存知ですか?
良く聞く単語ではあるけども、ビタミンが一体どんなものなのか分からない、という方も少なくないかもしれませんね。
ビタミンとは、生命活動において欠かすことができない微量栄養素のことで、体内では作られないため外部から必ず摂取する必要があります。
これらが不足してしまうと、人間は健康に生きていくことができません。
それくらい、ビタミンというものは体にとって必要不可欠なものなのです。
ビタミンには様々な種類があります。
・ビタミンA
・ビタミンB1
・ビタミンB2
・ナイアシン
・パントテン酸
・ビタミンB6
・ビタミンB12
・葉酸
・ビオチン
・ビタミンC
・ビタミンD
・ビタミンE
・ビタミンK 等
これらのどれかが不足しているだけでも、体は正常に働かなくなってしまいます。
でも、こんなにたくさんあると一体自分にどれが不足しているのかなんて分からないですよね…。
そこでオススメなのが「マルチビタミン」。
あらゆるビタミンが絶妙なバランスで配合されているので、しっかりと健康の基礎固めを行ってくれます。
ビタミンは、健康を保つうえでの必須項目。
まずはマルチビタミンを飲んで土台を整えましょう。
また、どのビタミンも体にとって大切なものですが、風邪の引き始めには「免疫力」を高める効果のあるビタミンを積極的にとりましょう。
代表的なビタミンは「ビタミンC」と「ビタミンD」です。
「風邪をひいたらビタミンCをとりましょう」というのは、耳にされることも多いかと思います。
ビタミンCには抗酸化作用があり、免疫力を高める効果が期待できます。
実際のデータでは、「風邪に対してビタミンCは効果がない」といわれたり、一方で「高濃度のビタミンCでは風邪に効果がある」というデータがあったり、意見が分かれるところもありますが、体の状態を健やかに保つために必須のビタミンであることに間違いはありません。
それから、もうひとつの「ビタミンD」。
ビタミンDの免疫力を高める効果は、最近ではコロナウィルス感染に対しても取り上げられるようになりました。
感染率の低下、重症化の予防に、ビタミンDが有効であるというデータがあり、それは風邪やインフルエンザに対しても同様の効果が期待できます。
どのビタミンが自分に足りていないのかを知ることは難しいことですので、普段からマルチビタミンを摂取して、どのビタミンも不足しないように補いながら、風邪の引き始めには、それに加えてビタミンCやビタミンDのサプリメントを併用するという方法をおすすめします。
おすすめのサプリメント成分(2)金時しょうが
風邪を引いたときにぜひ摂って頂きたいのが「金時しょうが」のサプリメント。
金時しょうがは、愛知県や静岡県などを主な産地とする、しょうがの一種です。
「ウルトラしょうが」という通称で一躍話題になったので、ご存知の方もいらっしゃるのでは?
金時しょうがの特徴は、普通のしょうがに比べて「ショウガオール」「ジンゲロール」「ガラノラクトン」等の栄養素がはるかに多いということ。
痛みや腫れを抑えたり、血行促進する効果などがあると言われています。
また、体の底の冷えを取り温めてくれるので、免疫力を高めて風邪ウイルスをやっつけるのを手助けしてくれます。
引き初めに飲むことで「悪化せずにすぐ良くなった」という方もいらっしゃるようです。
金時生姜は、顆粒、錠剤、粉末、カプセル、液体などさまざまな形状で売られています。
顆粒や粉末ならお味噌汁や料理に入れることもできます。
忙しくて料理に混ぜる手間も惜しい、という方は錠剤やカプセル状のものを選ぶと良いかもしれません。
おすすめのサプリメント成分(3)ココナッツオイル
女優やモデルが愛用しているということで大ブームとなった「ココナッツオイル」。
実はこのココナッツオイルも、風邪の引き初めに効果的なのをご存知でしたか?
ココナッツオイルには、一般的な植物油にはほとんど含まれていない「ラウリン酸」という脂肪酸を異常なほど豊富に含んでいます。
ラウリン酸を多く含んでいる食品というのは、ココナッツオイル以外にほぼ存在しません。
そしてこの貴重なラウリン酸には素晴らしい効果が秘められているのです。
それは「抗菌効果」や「抗ウイルス効果」。
ラウリン酸は、人体の正常な細胞には害を与えないのにもかかわらず、さまざまな菌やウイルスを攻撃してやっつけてくれる効果があると言われています。
しかも、対応できる菌やウイルスの幅がとても広いのが特徴。
風邪を引いたときには非常に重宝します。
サプリメントで摂るのも良しですし、ココナッツオイルそのものをバターの代わりにお料理に使っても良いかもしれません。
「喉がイガイガする」という方は、患部に直接アプローチできるよう、ココナッツオイルを大さじ1杯入れたホットミルクを飲むというのもひとつの方法です。
「ココナッツオイル独特の風味が苦手…」という方は、無臭タイプのココナッツオイルを使用するのもオススメです。
おすすめのサプリメント成分(4)ラクトフェリン
「生まれたての赤ちゃんに初乳を飲ませると、病気にかかりづらくなる」という話を聞いたことはありませんか?
その効果は、「ラクトフェリン」という栄養素によるもの。
母乳の中には、このラクトフェリンと呼ばれるたんぱく質が豊富に含まれています。
ラクトフェリンは、免疫力を高め、菌やウイルスに強い体を作ってくれるのです。
赤ちゃんが風邪を引きづらいのは、このラクトフェリンのおかげだともいわれています。
しかしこのラクトフェリン、残念ながら母乳以外の食品にはほとんど含まれていません。
そのため、母乳を飲む乳幼児以外は、ラクトフェリンを摂取するのは極めて難しいのです。
そこでオススメなのが、ラクトフェリンを凝縮したサプリメント。
牛乳10リットルからわずか1~4gしかとることができないラクトフェリンを濃縮したサプリメントが、市販で販売されています。
ラクトフェリンを積極的に摂ることで、風邪のウイルスと戦うために必要な免疫力を高めてくれるため、風邪の引き初めに非常に役立ってくれるサプリメントであると言えます。
最近はラクトフェリンを配合したヨーグルトなども販売されているので、そういった商品を活用するのも良いかもしれませんね。
おすすめのサプリメント成分(5)マヌカハニー
雑誌やメディアなどで取り上げられる機会も多いので、ご存知の方も多いかもしれませんね。
マヌカハニーとは、ニュージーランドに自生している「マヌカ」という木から採蜜されるハチミツのこと。
ハチミツとはいっても、ただのハチミツではありません。
他のハチミツにはないような驚くべき効果を秘めた食品なのです。
マヌカハニー最大の特徴は、その「抗菌・抗ウイルス作用」。
さまざまな菌やウイルスをやっつける効果があるので「天然の抗生物質」とさえ呼ばれています。
マヌカハニーの素晴らしい点は、悪玉菌は抑制するのに、善玉菌にはダメージを与えないということ。
一般的な抗生物質は、悪玉菌だけでなく善玉菌も殺してしまうというデメリットがありました。
そのため、抗生物質の使用で腸内環境が乱れてしまう方も少なくありません。
しかし、マヌカハニーは違います。
抗生物質とは異なり、人体に害を及ぼす悪玉菌だけを選択的に退治してくれます。
一方、善玉菌には影響を与えないばかりか、むしろ増やしてくれるともいわれています。
そのメカニズムに関してはまだ未解明なようですが、とても素晴らしい効果ですよね。
マヌカハニーは、喉の痛みやイガイガ感を感じている方に特にオススメ。
そのまま口に含んで舐めて溶かすか、ヨーグルトなどにいれて食べることで、喉のウイルスをやっつけてくれる効果が期待できます。
マヌカハニーの殺菌作用は45℃以上になると失活してしまうので、温かい食べ物や飲み物にはいれないように気を付けてください。
まとめ
本日は医師監修のもと、「風の引き初めに摂りたいサプリメント」をご紹介しました。
サプリメントそのものには、風邪を治す効果があるわけではありません。
しかし、免疫力を高めたり、健康状態を底上げすることで、間接的に風邪に対してアプローチすることができます。
風邪を治してくれるのは、「自然治癒力」だけ。
風邪のときはしっかりと栄養を補給し、良く休み、大事をとるようにしてください。
監修医師プロフィール
麻布モンテアール・レディースクリニック 院長 山中 智哉
[学歴]
1998年 山梨医科大学(現山梨大学医学部)卒
2002年 同大学院卒
[資格]
・医学博士
・産婦人科専門医
・抗加齢医学会専門医
[現在]
麻布モンテアールレディースクリニックで院長として不妊治療に従事
[クリニック]
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