【医師監修】下半身はなぜ痩せにくい?5つの原因と下半身ダイエットのコツを伝授
ダイエットの話題で必ずと言っていいほど出てくる「下半身太り」「下半身痩せ」というキーワード。
多くの女性が下半身のシェイプアップに頭を悩ませている証拠ですね。
上半身はスッキリしたのに、下半身はなかなか痩せないという方も多いと思います。
一生懸命ダイエットしているのに、なぜ痩せないのでしょうか。
下半身が痩せにくいのには主に5つの原因があります。
今回は数々の功績をお持ちの整形外科の専門医師監修のもと、下半身太りの原因とそれを解消するコツを伝授いたします。
いよいよ夏目前!正しい知識と解消法で、今年こそ下半身ダイエットを成功させましょう!
もともと下半身は太りやすい
男性に比べると女性の体の方が、下半身に脂肪がつきやすい特性を持っています。筋肉量なども関係していますが、もっともわかりやすい理由は「子宮」の存在でしょうか。
女性の体は子宮を外部の衝撃から守るために骨盤が広く、皮下脂肪がつきやすくなっているのです。
下半身の太りやすさには、遺伝や体質も関係しています。
ダイエットに興味をお持ちの方は「りんご型」「バナナ型」「洋ナシ型」という言葉を聞いたことがあるでしょう。
女性の体型を3タイプに分け、フルーツの形にたとえたものです。
このうち、下半身が太りやすい体型は「洋ナシ型」と呼ばれます。
日本人女性の4割近くが「洋ナシ型」であると言われているので、当てはまる方が多いかもしれません。
ここまでの説明では「下半身が痩せないのは体質のせいなんだ…」と思われてしまうかもしれませんが、諦める必要は全くありません!
「下半身が太りやすい」という体の傾向を理解しておくことが、下半身痩せを成功させる近道なのです。
なかなか痩せない原因
女性の下半身は厄介なことに、痩せにくい状態に陥りやすい部分なのです。
いろいろ試したのに効果が現れなかった、という苦い経験をお持ちの方も多いでしょう。
ここからは下半身が痩せにくい主な原因を5つご紹介します。
1つずつ見ていくとよくわかりますが、それぞれの原因は深く結びつき合い、痩せにくい下半身を作る悪循環を生み出しているのです。
1つの原因だけ解消しようとしても、下半身太りのサイクルから抜け出すことはできません。
下半身ダイエットを成功させるためには、あらゆる原因を把握しておく必要があるのです。
①セルライト
太ももやふくらはぎなど、どうにも脂肪が落ちないなぁという部分をぎゅっとつまんでみてください。思ったより硬く、表面がデコボコしていませんか?
実はそれ、脂肪ではありません。
「セルライト」というもっと厄介なものです。
脂肪は男女問わず、肥満度の高い人の体に多くつきます。
主に内臓周りや皮下につきますが、食事制限や運動によって落とすことができます。
一方、セルライトは特に女性に多くみられ、痩せている人にもついてしまうのです。
主に下半身や二の腕につきやすく、一度ついてしまうと食事制限や運動などではなかなか落とすことができません。
セルライトは脂肪と老廃物が水分と結びついて固まったものです。
セルライトの原因は不規則な食生活や生活習慣、運動不足、冷え、加齢などによる代謝の低下などで、セルライトがある部分は血管が圧迫され、さらに代謝が悪くなるという悪循環が起こります。
②筋肉量が少ない
筋肉質でがっちりした下半身にお悩みの方は別として、下半身が痩せにくい方は筋肉量が少ない場合が多いです。
適度に筋肉量が増えると代謝が良くなり、脂肪が燃えやすくなります。
逆に、筋肉の量が少ないと基礎代謝が下がり、脂肪がつきやすくなってしまうのです。
代謝が悪いと脂肪や老廃物、余分な水分が下半身に停滞します。
筋肉量が少ないことによる基礎代謝の低下は「セルライト」のほか、「冷え・血行不良」「むくみ」といった原因とも深い関係があります。
また、筋肉が少ないと骨盤が正常な位置に保たれず、「骨盤のゆがみ」にもつながってしまうのです。
年齢を重ねるにつれて下半身が太りやすくなったという方も多いでしょう。
それは筋肉が衰えてきたからかもしれません。
筋肉の衰えは運動不足によるところも大きいですが、筋肉が少ないと体を動かすのが億劫になり、さらに運動不足になる、という悪循環にもつながります。
③冷え・血行不良
お風呂あがりや夏場でも、太ももやお尻はひんやりしているという方も多いのでは?
下半身太りに悩む女性の多くは、このような冷えの自覚があると思います。
冷えは血行不良のもとです。
血行が良くないと、老廃物や余分な水分などがうまく排出されません。
溜まった老廃物や水分は、むくみやセルライトにつながっていきます。
さらに言うと、体の中の余分な水分は重力の影響で下の方に溜まっていくため、下半身が太ってしまいやすくなるのです。
④骨盤のゆがみ
骨盤のゆがみは「下半身」の血流を悪くし、老廃物や余分な水分を溜め込む原因になります。
また、骨盤が広がっていると内臓が下がり、下腹がポッコリ出てしまいます。
内臓が正常な位置に保たれていないと、消化不良や便秘を起こしやすくなるのです。こんな状態では下半身に限らず、ダイエットがうまくいきませんよね。
骨盤は何気ない習慣やクセでゆがんでいきます。
たとえば、足を組んで座るクセや長時間座ったままの仕事、いつも同じ方にかばんを持つ習慣などです。
妊娠を経験した女性は、出産時に開いた骨盤が正常な位置に戻っていない可能性があります。
心当たりのある方は骨盤がゆがんでいないかどうかチェックしてみましょう。
まず、平らな場所で仰向けに寝転びます。
両足のかかとを少し離した状態で足を伸ばし、自然に開いてくるつま先の傾きに注目してください。
左右がほぼ同じ角度で傾き、きれいなV字になっているのが理想です。
どちらかに大きく開いている場合は、その方向に骨盤がゆがんでいる可能性があります。
つま先の開きが小さかったり、内側に傾いている場合は骨盤が閉じすぎているかも。逆に、つま先が大きく外に開いてしまっている場合は、股関節が硬くなっている可能性が高いです。
⑤むくみ
朝と夕方では靴のきつさが変わっていたり、ふくらはぎにソックスの跡がくっきり残っていたりするのは、下半身がむくんでいるから。
むくみの正体は余分な水分や老廃物です。
むくみにはさまざまな原因があります。
たとえば、長時間のデスクワークで下半身が圧迫されていると、血流が悪くなり老廃物が溜まります。
立ち仕事であっても、重力で下半身に水分が溜まりやすくなるので、むくみを起こしやすくなります。
ここでポイントとなるのは、ふくらはぎで筋肉が収縮することで、心臓から足に流れた血液は送り戻されるということ。
そのため、座りっぱなしなどで長時間ふくらはぎの筋肉を使わなければ、このポンプ機能が低下し、むくみを引き起こしてしまう可能性があるのです。
さらには、塩分や糖分の取りすぎ、水分不足、寝不足といった生活の乱れでもむくみの原因になります。
むくんだ部分は冷えやすくなり、血行不良を起こします。
むくみをそのまま放置していると、脂肪や老廃物が余分な水分と結びつき、セルライトになってしまうのです。
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