おりもの状態でわかるカラダの声。40歳からのお悩みイロイロ
こんな症状は病気が隠れているかも
ハッキリといずれかの症状に当てはまらなくても、いつもと違うと思ったり、生理周期に関わらず異常が続いたりしているという方は、早めに婦人科を受診してください。ピンクや茶色のおりものは血液が混じっている場合も要注意です。
【サラサラのおりものが流れ出るほど多い】
>>>クラミジア感染症の疑い
ひどい場合は熱が出たり下腹部が痛くなったりすることも。炎症が欄干にまで広がる不妊症の原因になることもある
【くすんだ黄緑色のようなおりものがでる】
>>>細菌性膣炎の疑い
膣内の善玉菌(デーテルライン桿菌)が何らかの原因で減ってしまって、様々な細菌が膣内で繁殖している状態
>>>腟トリコモナス、淋菌感染症などの性感染症の疑い
膣内の善玉菌(デーテルライン桿菌)が何らかの原因で減ってしまって、様々な細菌が膣内で繁殖している状態
【ヨーグルトのようなポソポソしたおりものがたくさん出てかゆみもある】
>>>カンジダ腟炎の疑い
カンジダ真菌そのものは膣内に常在しているカビの一種。膣内の善玉菌の自浄作用が弱まってカンジダが異常に増殖している状態
【生理周期に関係なくおりものの量が多すぎる、血が混じっている、ニオイがきつい】
>>>子宮頸がん、子宮体がんの疑い
子宮内の病気が原因となっておりものの量が増えることが。他にも出血や異臭を伴う状態
>>>子宮内膜炎の疑い
子宮内膜に細菌やウイルスが感染し、炎症を起こす。膣への感染が子宮内膜にまで波及することで起こることも。水っぽいおりものが増え、腹痛や発熱、倦怠感なども伴う状態
>>>卵巣がんの疑い
卵巣がんの中でも女性ホルモンを産生するタイプの場合、おりものの量が急増することも。腹痛や下腹部の膨満感なども伴う状態
【魚の腐ったようなツンとしたニオイがある】
>>>タンポンなどの抜き忘れの疑い
タンポンなどの異物が膣の中に残ったままになっていると、悪臭を伴ったおりものが出ることがある
40代のおりもの事情
40代になると肌の調子がガクっと悪くなっり体力が落ちるなど、体調変化に振り回されがちですよね。そして、のちに訪れる更年期への心配も否が応でも膨らんでくるもの。 ホットフラッシュや気分の落ち込みなどの症状に目が向きがちですが、女性ホルモンの分泌に深く関係しているおりもの症状も大きく変化します。
更年期世代(40代後半)に差し掛かり月経回数が減ってくると、おりものや膣の不快感を訴える人が多くなるといいます。茶色いおりものが出てびっくりした、という方もいらっしゃるでしょう。
これは、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌低下による「萎縮性膣炎」の可能性が考えられるそうです。
萎縮性膣炎の主な原因には2つあります。ひとつ目は、膣の自浄作用の働きのあるおりものの善玉菌が減ってしまい雑菌が繁殖するために起こること。そしてもうひとつは、おりものが減ってしまうことで膣の潤いがなくなり、乾燥・萎縮してしまって膣の粘膜細胞が薄くなって傷つきやすくなることです。
【萎縮性膣炎の症状】
・デリケートゾーンが乾燥し、かゆみを感じる
・下着がこすれて、ヒリつきや痛みを感じる
・婦人科の診察時に、内視用の器具が入りにくく、痛みを伴う
・性行痛がある
・茶色やピンクのおりものや、不正出血がある
早い人では、閉経前にも症状が出ることもあるそう。不快感を感じるなんてなんだか不安になってしまいそうですよね。
いずれにしても、ホルモンバランスが変化する40代は、おりもの以外にもデリケートゾーンの悩みを抱えやすいもの。深く悩み込んでしまう前に、婦人科にかかるといいでしょう。
【おりもの以外のデリケートゾーンの悩み】
・尿道付近の粘膜の萎縮で膀胱炎などの泌尿器トラブルも
・尿道付近の筋肉が硬くなり、尿モレを起こす
・デリケートゾーンのかゆみやかぶれの慢性化 など
まとめ
下着を汚す厄介者と考えがちなおりものは、私たち女性を守ってくれていたのです。若い頃から知識を身につけ気にかけておくことも必要ですが、体の変化を感じる更年期世代にとっても体調のバロメーターになってくれるので、見逃さずに起きたいものですね。
以上
参考サイト
All About 「量が多いのは大丈夫?正常なおりもの・異常なおりもの」
https://news.line.me/articles/oa-allabout/b57af168abb5
Medical Note「おりものが多い」
https://medicalnote.jp/symptoms/おりものが多い
クロワッサンONLINE 「Vol.2 茶色いおりものが出ます【40歳からのからだ塾WEB版】」
https://croissant-online.jp/health/48200/
ユニチャーム「おりものってなに? おりものでわかるカラダの変化」